
セガの名越取締役CCOへのインタビューより一部。
・昨今厳しい状況が続くが、セガとしては中長期を見据えた投資フェーズを増やした。一つはセガネットワークの立ち上げ、もう一つはゲームセンター活性化の 溜めにセガエンタテインメントを分社した。業績を固める必要もあるが、そればかりに気を取られていると安定した未来が待っていないので新しい施策を打って いく必要がある
・昨年の製品やサービスでも上手くいっているものといないものがある。原因の分析は出来ているので、次に何をやるべきかは見えている
・PSO2は爆発的に伸び、当初計画を上回る好調な収益を上げている
・PC向けで展開した事は内部ではかなりの議論があった。PSO2チームが経営陣を説得できたのは偉かった。必ず目標を達成すると言い続け、実際にもそれよりも大きい数字になった
・テストの度に問題が出ていた時はやるんじゃなかった、言わんこっちゃないと年中言われていた。自分でもやっちまったなと思っていたが、PSO2チームはそれを乗り越えてきた
・セガネットワークスの取締役でもあり、会社の開発陣がほぼ部下だったメンバーなので相談を受ける事も多い
・この一年は分析能力を学んでいる。セガネットワークなりのノウハウ、対応能力とはどうあるべきかという段階に辿り着いていなかった
・昨年は次にどうつなげるかがなかなか出てこなかったが、最近は独自データから次に繋がる会話が出来るようになってきた。今後にも期待したい
・プレイヤーが継続して楽しめる良質なコンテンツの提供を目指している。ターゲットはモバイルゲーム利用者でもコアな人達。丁度良いのがどの辺りかは探っている所
・アーケードゲームについては現状よりも一段階上がったサービスを企画している。今年は幾つか提案をする
・詳しい事は言えないが、ゲームセンターに行く理由を作りたい。最近はゲームセンターのドアを通るハードルが高くなってしまった。改めてゲームセンターは 入りづらい場所ではないという事をアピールしたい。そこで、こんな事が出来る、こんな体験が得られるというものを作っていきたい
・アーケードのおさらいをしたが、ゲームセンターは路面店なのだから誰もが相手の筈なのに中身がそうなっていない。スタッフとはこのまま先細りにならない よう勇気を出して一度リセットしようと説得しつつコミュニケーションを取っている。その中から新しいアイデアも生まれたので試していきたい
・家庭用ゲーム機向けタイトルを絞っているのは乱発気味だったのを押さえた部分もあり、景気も良くないししっかりしたものをタイムリーに欲しいという需要もある
・数を絞る事でプロデュースなどの責任感も増した。今後も質を追求するという方針は続けていく
・DLC配信はコンテンツを長く遊んで貰うため、レガシータイトルを気軽に安価に遊べるサービスなど色々あっても良い。龍5は今も遊んでくれる人が多い が、それはDLCの情報を小出しにせずにこれだけ遊べるという情報を一度に出したのもあると思う。セオリーからすると小出しにして興味を引くのが普通だ が、現場に自信があったので先に情報を出し、それが効いていると思っている。DLCには色々な効果があると強く思った
・無料DLCとして提供しているが、ビジネスを狙う企画とサービスでやるものは分かれていて良いと思う。どちらもありだが、曖昧なのは良くない
・海外展開ではRelic Entertainmentを買収した。これは現地の商品を現地のスタジオで調達していくという方針に基づく物。他には、元々セガはCreative AssemblyというRTSが得意なスタジオを持っているので、ジャンルを攻めるという意味合いもある
・次世代機は、性能は良くなるだろうが今後は中身が近くなる事で性能差も小さくなっていくと思う。WiiとWiiUはデバイスで差別化したが、他はソニー グループとMSグループの総力を挙げたサービス合戦となるのではないか。ユーザーやメーカーに対しスケールメリットを活かした遊び方をどれだけ提供できる かという戦いになると思う
・開発費はもう抜本的に変わったりはしないと予想している。性能が向上した分工数をカバーして貰える面もあり、メディアの容量に上限もある。開発費が高いのは事実だし悩み所でもあるが、この先ハードの性能が10倍になっても開発費は2倍にもならないと思う
・家庭用ゲームの灯が消えないようにしていきたいが、放っておいたら消えそうな懸念もある
・家庭用ゲーム機ならではのゲームを提供する事には自信があるが、自分が活躍できるもしくはしたい畑は自分で耕す義務もあると思うし、応援していきたいと 思っている。ソーシャルというキーワードは家庭用ゲームのビジネスを凌駕してきているが、それに押しつぶされることなく応援していきたい
・デジタルというキーワードで面白い時間を提供していきたい、という考えからゼロから考える会社でありたいと思っている。ノウハウがある所に出来るだけ少 なめに付け足して差別化されたように見えるものを、というやり方もプロの仕事ではあるが、その連発になりすぎた事で現在の停滞感があるなら改めてゼロから 考えたい。アーケード事業を再誕生させるという施策もその気持ちでやっている。家庭用ゲームも同様で、形に出来れば凄いが出来るか分からない、という物を 花咲かせてこそ驚きを提供できると思う。セガはそういう会社でありたいし、お客さんが昔から持ってくれている期待値を絶やしたくはない。手堅いセガ、とい うのはらしくないと思う
キーワードに名越氏は「挑戦と調和」を挙げている。挑戦は大事だが、それだけでなく世の中に調和して浸透させていく事も目的なので、両方を意識する必要がある、との事。
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