EurogamerがGamescomに合わせて行ったSCEワールドワイドスタジオの吉田修平プレジデントへのインタビューで、PSVitaについて、PS3とその後継機やMoveについて等を語っています。
 それを速報スレで翻訳してくれていた人がいたので、以下に掲載します。


・がっつり意訳しています。
・私の拙い英語力で無理やり短時間で訳したため、誤訳が多分に含まれている可能性が高いです。
・Moveのくだりはちょっといい加減です。



今回のGamescomでソニーは、PlayStation Vitaとに対して重きを置いていたが、
その一方でアンチャーテッド3やPS3の値下げなどの素敵な情報もあった。
プレスカンファレンスのほとぼりも冷めてきたところで、EurogamerはSCEワールドワイド
スタジオのボスである吉田修平氏にインタビューする機会を持つことができたので、
彼のVitaやPS3、そしてPS4に対する考えを見ていくことにしよう。


-吉田さんは、Vitaが市場に対してどのようなインパクトを与えることを望んでおられるのでしょうか。

吉田:我々の目標は、携帯型ゲームの楽しさを作り変えることです。
PSPのローンチから6年が経ち、PSPの初期に比べてコンテンツが不足しているのは否めません。
技術の進歩によって、PS Vitaには多くの機能や技術を詰め込むことができました。
ですから我々は、ユーザーの皆さんPS Vitaをプレイしたときにに「ワオ、こんな体験は今までにないぞ!」と思って欲しいのです。


-PSPの問題の1つにコンテンツ不足があるとおっしゃいましたが、PS Vitaでそれを
繰り返さないために、どのような手段を取る計画なのでしょうか。

吉田:WWSの立場で言うと、PSPのローンチは多くのタイトルを用意でき、PSP初期はハッピーな時期でした。
しかし、PSPのローンチの後にはPS3のローンチが控えていたので、我々はすぐにそちらにリソースを
移し、PS3に注力しました。今振り返ってみると、それが極端すぎでPSPが弱くなってしまいました。
これはサードパーティでも同様です。彼らもPSPのローンチ後、次世代の据置機にリソースを移す必要が
ありました。結果としてコンテンツの不足という大きな問題が起こりました。

我々はこの経験から貴重な教訓を得ました。PS3やPS Moveに注力し続けるのと同じようにVitaにも
継続的に、良いソフトウェアを供給し続けるようにしています。


-今はスマートフォンが大きな市場を持っていて、ハイエンドの携帯ゲーム機に市場はないというような
Vitaについて心配する意見も聞かれます。吉田さんはどのように考えていらっしゃるのでしょうか。

吉田:まず「誰が心配しているのか」が定かではありません。我々のパートナーであるパブリッシャーやデベロッパー
の皆さんが心配しているのなら理解できます。彼らがコンソールでビジネスをしているのなら、私たちも
彼らも目指すところは同じです。ビジネスを続けられるよう、市場を作っていけばいいのです。

しかし消費者が言っているのならば、それは理解に苦しみますね。消費者のタイプによるからです。
電車を待っているときに暇をつぶすようなゲームを求めるような超ライトユーザーであれば、専用機に
よるしっかりしたゲームは必要ないでしょう。
しかし、ゲームが好きな人、とても好きな人ならば、好きな種類のゲームを携帯機でもできる事を望むでしょう。

私は何百万人、何千万人という人々が後者であると信じています。
スマートフォンでは決してできないゲーム体験がある限り、それを求める市場もまた存在し続けるでしょう。


-PS Vitaの価格が予想された価格よりもちょっと低かったので、みんなびっくりしました。その後で3DSの
値下げが発表されたわけですが、それはVitaに対する値下げのプレッシャーになっているのでしょうか。

吉田:我々は発表できたPS Vitaの価格に満足しています。
3DSが値下げするかもしれないとは個人的に思っていましたが、この時期に値下げするとは思っていませんでした。
我々は、3DSや他の機器の価格と比較してVitaの値段をつけているのではありません。
Vitaの価格は、私たちが付けられ、かつ消費者が納得する値段になるように計画しています。
ですから、何も変わっていない、というのが答えです。




-同じゲームを家ではPS3で、出かけるときはVitaでプレイして、帰ってきたらPS3に戻すというのは可能なんでしょうか。

吉田:とてもうまくいってます。
我々が作っているタイトルにRuinというゲームがあるのですが、PS3版とVita版があります。
これは両方が1つのパッケージに入っていて、家ではPS3でプレイし、PSN上にクラウドでセーブ
して、セーブデータをダウンロードすることでPS Vitaで続けて遊ぶことができます。もちろん逆も可能です。
これは、PS VitaとPS3の継続的な体験ですね。

このアイデアは多くのデベロッパーさんが興味をもっていて、コナミの小島監督は「トランスファリング」を
発表されました。最初のプロダクトはPSPとPS3ですが、PS3とVitaについても語られています。
実際、PS3とVitaではパフォーマンスもRAMの総量も近いので、両方で作るのは比較的簡単なんです。

Ruinのようなゲームはもっと発表されるでしょう。しかし、VitaはPS3にない独特の機能も多く備えています。
ですから、WWSとしては、タッチ操作やカメラといったVitaでなくてはならない体験に力を入れていきます。
GamescomではリトルビッグプラネットのVita版をお見せしましたが、カメラで撮ったテクスチャを使って、ステージ
をクリエイトできます。いいですよね。これこそ据置機では決してできません。そこに力を入れていきます。


-PS VitaをPS3のコントローラとして使うことも可能なんですよね。

吉田:技術的には可能です。VitaとPS3は連携できますからね。
実は、PS3とPSPもよく連携できて、PSPのリモートプレイなんかがその例です。
繰り返しになりますが、PS3とVitaのパフォーマンスは近いので、PSNの機能はVitaでも完全に使えます。
PS3とVitaの連携はさらに簡単になるでしょうね。


-PS VitaをPS3のコントローラとして使うとしたら、それはゲーム内で実装されるのでしょうか。

吉田:そうです。ゲーム内実装ということになりますね。
これに関してはデベロッパーさんにも簡単に使っていただけるように、我々がテクニカルな面で頑張っています。
まだ開発中ですが、いずれお見せ出来ると思います。


-話題はかわりますが、PS3の値下げが発表されました。なぜ今なのでしょうか。

吉田:PS3には勢いがついています。去年はPS3にとってとても大きな1年でした。この勢いを続けたいのです。
我々はPS3とMoveで手を広げています。PS3に飛び込む時期を伺っている方々にとって、もっと手が
届きやすいようにするためには、今が値下げをすべき時だと判断しました。

カジュアルタイトルやPS Moveコンテンツも揃ってきて、PS3は値下げで手が届きやすくなり、アンチャーテッド3
のような大型タイトルも来る。我々が動くのには完璧なタイミングです。


-PS3のような長いライフサイクルは、私たちは経験したことがありません。どれくらい続くんでしょうか。

吉田:これは世代間の技術的飛躍の反動です。我々はPS2からPS3で非常に大きなジャンプをしました。
なので、ローンチの時のコストは非常に高くなってしまって、それは非常に痛かった(笑)
と同時にデベロッパーさんも、シングルコアからマルチコアのアーキテクチャにシフトしなければなりませんでした。
なので、勉強することも多かったんですね。

ですから、ハードウェアとデベロッパーの両方の視点に立つと、「学習曲線」はとても急角度だったんです。
そのせいで、360と比べても進歩は遅かったんです。
しかし、2年後にはハードのコストも下がって、デベロッパーさんは自らのエンジンやパイプラインで開発できるようになりました。
今こそがハードウェアにとってもゲームにとっても収穫期なんです。
だからこそ、ロンチから4年経っても販売するタイトルが増え続けて、より大きなタイトルが出てるんですね。

「あと何年」かは、開発があとどれだけPS3をサポートするかによりますね。
我々がサポートを続ける限り、PS3には大きな価値があるわけです。
ゲームだけでなく、ネットワークサービスもある。何百万人もの人たちにとって、それはとても大きな価値なのです。


-ソニーの立場で言うと、新しい据置機を出したいという希望はあるんでしょうか。

吉田:我々の考える限りでは、今はまだありません。
プラットフォームサイクルを見ると、デベロッパーがそのコンソールで作るものを進歩させられなくなった時
というのが、次世代への移行を真剣に考えなければならない時だと思うのです。
ゲーマーは常に新しく、よりエキサイティングなものを求めています。
毎年同じようなゲームしか出てこなくなったら、彼らは興味を失ってしまうでしょう。

そうやって考えてPS3の新作タイトルを見ると、トラディショナルなゲームもMoveを使った新しいタイプの
ゲームもありますが、ゲーム開発という視点ではもっとできることがあると思うんです。
ですから、我々やデベロッパーさんが新しい体験やよりエキサイティングな体験をユーザーの皆さんに
提供し続けられる限りは、私は次の世代に移る必要はないと思っています。




-Gamescomのカンファレンスでは、Move関連も重要な位置を占めていましたね。MoveはSCEが期待した
通りの成功を収めているのでしょうか。

吉田:去年のローンチの時に、最初の年の販売数の目標を立てていましたが、それは超えることができました。
ですので、我々はとても満足しています。
Moveが目指した体験というのは、直感的で、反応がよく、正確なものです。
これはユーザーの方々ともよくコミュニケーションをとってまして、メディアの方々にも、Moveは他の
同種のデバイスと違ったタイプの体験が出来るとよく言っていただいています。

もちろん懐疑論もあります。何年もゲームを遊んできた人々に向けて作られるような、トラディショナルなゲーム
のデベロッパーさんは特にそうですね。
そういう方々にとっては、Dualshockを使い続けていただくのが快適だと思います。
ただ、一回Moveを触っていただければ、ゲームコントローラとしての組み合わせに驚かれると思います。

Moveはゲームのコントローラとして設計されました。ですので、ゲーマーが求める反応性や正確さを備えています。
より多くのデベロッパーがそれに気付いて、そのような体験にMoveを使っていただければ、ユーザーの
皆さんにもMoveのポテンシャルがわかっていただけると思うのです。
ですので、今のMoveには満足していますし、未来にに向けてさらに新しい体験をMoveで提供していきたいと思っています。


-全てのファーストタイトルがMoveに対応すべきだと思いますか。

吉田:いいえ、そういう制限はかけてません。評価するように頼んではいますが。
Moveが生きてくるジャンルというのがあって、例えばFPSではポインティングデバイスとしていい感じです。
ですが、トラディショナルなゲームではそうでもなくて、こういうのはひと通りMoveのロンチ前にテストしてみたんです。
FPSでは、カメラの動きとキャラクターの動きというのがとても関係性があって、しかもMoveはいままでと同じボタン
数で設計したので、完全にDualshockを置き換えられるんですね。

しかし、3人称視点だとカメラとキャラクタの動きが一致しないので、難しいということがわかりました。
Moveはモーションコントローラなので、ボタンではなくてモーションでキャラクターを動かすことができます。
そうすると、カメラをどうやって動かすかが問題になってくるんです。
右アナログスティックはモーションコントロールになってしまいましたからね。
設計からして違うのだから、どちらかのコントローラに特化させたほうがいいのではという疑問もあります。
しかし、これも挑戦だと思って頑張っています。
これ以外のジャンルについては、ほぼ全てMoveで作れるのではないかと思っています。


-インファマスを作ったサッカーパンチを買収されましたよね。ソニー多くのユニークなスタジオを持っていますが、
なぜこの巨大なファミリーに投資し続けるのでしょうか。

吉田:アナリストならば、他社が興味を持っていないのになぜソニーは投資しているのか?と聞くでしょうが、目的が全く違います。
我々は、他社のようにビジネスを獲得するためにデベロッパーを獲得したり投資するのではありません。
デベロッパーとの関係性を深めるためにしているのです。
何年か一緒にお仕事をさせていただいて成功するIPが出ます。すると、私たちの関係は次の段階に移行するのです。

そうなると、関係は有機的になります。サッカーパンチは10年間SCEのためにゲームを開発しています。
買収前も買収後も、彼らはSCEのSCEのためにゲームを開発し続けるのです。
それが変わるでしょうか?そうではないと思います。
しかし、彼らから「いずれは独立してやっていかなくてはならなくなるのではないか」という不安はなくなります。
これは新しい関係が与えるいい影響です。
彼らは、「このゲームが売れなかったら、次のゲームを開発するために新しいパートナーを探すか、ゲーム
のコンセプトを変えなくてはならない」という不安なしに、心置きなく開発に専念することができます。
こういう不安って、かなり大きなストレスになるんですね。

サッカーパンチは我々のファミリーの一員として、クリエイティブな面に注力することができます。
我々はサッカーパンチに、我々が今やっていることにより深く関わってもらうことが出来るのです。


-「我々」というのは、SCEの全ての部門ということ?

吉田:そうです!特にSCEのハード部門に包括的に関わってくれるのを楽しみにしています。
とてもワクワクしています。



[Eurogamer: Sony's Shuhei Yoshida - Interview]


 ■■速報@ゲーハー板 ver.17131■■
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/ghard/1314196329/

771 名前:名無しさん必死だな[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 00:50:56.61 ID:J9gicRpJ0
Eurogamerのインタビューの翻訳完了。
がっつり意訳した上に拙い英語力なので、誤訳が多分に含まれている可能性があります。
元はここね。
(url略)


▼ 788 名前:名無しさん必死だな[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 00:52:07.94 ID:5E3pqRh20
>>771
thx

▼ 793 名前:名無しさん必死だな[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 00:52:27.67 ID:IFxTsM2f0
>>771
乙であった

▼ 795 名前:名無しさん必死だな[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 00:52:32.32 ID:+rtQsky80
>>771
乙やで

▼ 798 名前:名無しさん必死だな[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 00:52:38.98 ID:+nxQmPt60
>>771
速報翻訳部乙

▼ 842 名前:名無しさん必死だな[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 00:55:22.35 ID:N1NExwY50
>>771
乙、RUINのは初耳だったわ

▼ 861 名前:名無しさん必死だな[] 投稿日:2011/08/25(木) 00:56:46.16 ID:Ix/nkj+00
>>771
おつかれ
また頼むぜ

846 名前:名無しさん必死だな[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 00:55:46.68 ID:J9gicRpJ0
しっかし、3ページのインタビューって翻訳するの大変だな
普通に読むだけなら1ページ1分で行けるけど、翻訳に3時間くらいかかったわ

4亀の吉田氏のインタビューも外人が四苦八苦して翻訳したのかねぇ

▼ 862 名前:名無しさん必死だな[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 00:56:46.55 ID:2mS1O1mE0
>>846
乙やで

▼ 875 名前:名無しさん必死だな[sage] 投稿日:2011/08/25(木) 00:57:56.43 ID:5E3pqRh20
>>846
ほんま乙やで


 翻訳乙でした。
 とりあえず次世代据え置き機についてはしばらくそのつもりは無いという事のようですね。出るとしても二年ぐらい先にはなるでしょうが、Wii UやXbox360の後継機が登場する場合それに反応するかが気になる所です。

アンチャーテッド - 砂漠に眠るアトランティス -
・PS3 11/2 アンチャーテッド - 砂漠に眠るアトランティス -