―コンコルディア王国

・蒼龍クリスタルを擁する王国で、女王を始め国の重要なポジションは全て女性という国家
・蒼龍クリスタルの力によってモンスターと心を通わせる事が出来、モンスターを生活や軍事に役立てている
・コンコルディア王国の国民は小柄な者が多く、長槍を使った素早い戦いを得意としている

●「アンドリア」(林原めぐみ)
 コンコルディア王国の王女で、蒼龍クリスタルの化身であるクイーンドラゴンと唯一心を通わせる事が出来る。規律と秩序を重んじ、気高く公正な精神を持つ。
 公用ではないので楽にしろと(候補生に?)話しかけているシーンあり。

●「ホシヒメ」(水樹奈々)
 王国の名門出身で、五星近衛兵団(ペリシティリウム蒼龍を護る五つの兵団)の一つ「暁(アカトキ)」の守護役。国に忠誠を尽くし、周囲の信頼も厚い。



―キャラクター

●「デュース」(花澤香菜)
 プレイヤーキャラクターの一人。笛の子。
 実直で頑張り屋、0組の任務にも真摯に向かう。心優しい温厚な性格だが、自分の考えを出せる芯の強さもある。その分頑固で融通が利かない面もあり。
 武器の笛は「音塊」を飛ばして攻撃したり、笛の音色で味方を操ったりする。
 アビリティ「コンチェルト」では仲間を操ってステータスアップをしたり、自分が狙っている敵を仲間に攻撃させたり出来る。
「あの物言いでは気に障らない方がおかしいと思います」等

●「セブン」(青木まゆこ)
 プレイヤーキャラクターの一人。武器は鞭剣。
 クールで無口な女性。冷たい印象だが、性格は優しく面倒見も良いので下級生からの人気は高い。断り下手でなかなかNOと言えないお人好しな面もあり。
 鞭剣は、射程が長く攻撃範囲内全ての敵にダメージを与えられる。
 アビリティ「キャッチ」は、高低差関係無しに敵を引き寄せ、電撃でダメージを与える。
「私たちの身分を証明して引き取るために白虎まで来たわけじゃないんだろ?」(クラサメ相手に)等

●「ジャック」(鈴村健一)
 プレイヤーキャラクターの一人。武器は刀。
 いつも明るく笑顔を絶やさないマイペースな青年。0組の中でもお調子者で、いつも軽口を叩いている。周囲を気遣って気楽に行こうと励ますが、普段の言動のせいで軽い性格だと思われがち。
 刀は攻撃力が高く、攻撃速度も速いのだが抜刀時には移動速度が遅くなる。
 アビリティの「見切り」は刀を上段に構えて敵の攻撃を見切り、躱した所に攻撃を叩き込む物。

●サブキャラクター
 PV夏に登場していた朱雀関係者も小さく紹介。
・「兵站局局長」(野沢雅子)
 兵站局のトップ。
・「軍令部長」(内海賢二)
 軍事を担う軍令部の部長。
・「学術局局長」(千葉繁)
 魔法やクリスタルの研究をしていると思われる機関の局長…軍令部長と画像が逆ですねえ。
・「院生局局長」(池田雅子)
 魔導院等の管理を担う局?



―システム

●魔法
 魔法関連のシステムが公開。

・敵を倒して「ファントマ」を入手
 「魔法の源」とされる物。敵やモンスターの死体から回収する事で入手出来る。
 死体をロックオンして吸収する事で入手出来るが、種類はロックオンマーカーの色で大まかに判断できる。
 吸収時にはMPも少量回復する。

・アルトクリスタリウムで強化
 ALTOCRYSTARIUM。魔法を強化できるが、強化可能な項目は魔法によって異なる。
 例としてあげられている「ファイアRF」の場合、威力、MP効率、詠唱時間、射程距離、速度の項目があり、威力をレッドファントマ6つで強化できる、となっている。
 魔法には他に「ファイアRF2」「ファイアSHG」もあり。

●魔法タイプ
・魔法には炎、氷、雷の三属性の他、発動方法と攻撃パターンを示すタイプ表記がある

・SHG[ショットガン]:前方に扇上に拡散し、多段ヒットする。射程は短いが敵に近いと威力アップ
・RF[ライフル]:標的に向かって真っ直ぐ飛んでいく。射程は長いが効果範囲は狭い
・BOM[爆弾]:自分の周囲に効果を発生させる。射程は短いが、素早い敵や小さな敵に効果的
・MIS[ミサイル]:しばらくターゲットを追尾する魔法を放つ。命中時には周囲の敵にもダメージを与える。上位のラ系、ガ系では爆風の範囲が拡大
・ROK[ロケットランチャー]:詠唱を始めるとターゲットが表示され、狙った方向に飛んでいく。着弾すると爆発し周囲の敵にもダメージ

・魔法は発動ボタンを押しっぱなしにしておく事で強力なバリエーションに変化する

●軍神
 召喚獣を紹介

●「シヴァ」
 一撃の威力は低いが手数でダメージを重ねる召喚中。天候が雪・吹雪の場合は飛躍的に攻撃力が上昇。
・周囲の敵に氷属性ダメージの「アイシクルダンス」「凍てつく世界」
・「ダイヤモンドダスト」はボタン入力で連続攻撃も可能

 他「オーディン」なども少し紹介。「斬鉄剣」は即死攻撃。


―インタビュー
 田畑端ディレクター、直良祐祐アートディレクターへのインタビューより。

田・最初にFF零式が発表されたのは2006年だが、当時は田畑氏の他、野村氏と直良氏しかスタッフがいなかった。発表はしたが、CCFF7を手がけていたので実際には2008年頃から開発に着手

田・その後もT3B等があって、一年程FF零式の開発はが最低限になっていた時期もあった
直・こんなに長いスパンで取り組んだのは零式が初めて。発表当時はメインビジュアル一枚ぐらいしかなかった

田・二枚組になったのは目指す物を作っていったら自然と収まらない容量になったので。価格もやや高いが、それに見合うクオリティとボリュームは保証する。気になる方はお台場合衆国で試遊してみて欲しい

直・零式ではメインビジュアルや各国のデザインを統括している。またCo.アートディレクターの仲秋勇作氏がキャラ、モンスター周りを纏め、キャラの性能にも細かく手を加えている。PSPソフトを手がけるのは久しぶりで、色彩調整等を細かくいじるのが楽しかった

田・FFシリーズの要素は勿論、零式ならではのシステムも多数盛り込んだ

田・乱入システムは、基本は他のユーザーが勝手に乱入して時間が来ると勝手に帰るという物。メインプレイヤーの手を煩わせないのがミソ。ピンチの時に活用したり出来る

田・自分が乱入する側になる場合はタイトル画面から専用のモードを選択する。乱入される側はミッション開始時に有無を選択、またミッション中にも切り替える事が出来る

田・ 乱入された側はパーティメンバーが温存でき、ゲストは獲得経験値が高くなる。また詳細はまだだがマルチプレイをすると特殊なポイントが貯まってメリットが ある。主にゲスト側のメリットだが、ホストも恩恵にあずかれる。そのポイントである要素を開放する事が出来る。マルチプレイだと乱入者にも経験値が配分さ れるので、キャラを育てたい時には不向きかも

田・キルサイトシステムによって緊張感のある戦いに仕上がっている。他のアクション性や操作性にも気を使っている。RPGが好きなFFファンやアクションが苦手な人も楽しめるよう、簡単な操作で済むようになど。T3Bの経験が活きている

田・お馴染みのモンスターとのバトルでは従来シリーズのような雰囲気を出す事を重視している。ベヒーモス戦なら緊張感が濃くなるように、モルボルも実際向き合ったらこうかなという視点でデザインしている
直・特徴の一つに、ミッション中のバトルを通じて戦況が劇的に変化していくという物がある。単に敵を倒すだけでなく、ドラマティックなストーリーが展開されるので従来にない新鮮な感覚を味わえる

田・コンコルディア王国はオリエンス四カ国の一つで、蒼龍クリスタルを所有する国。政治的なポジションは全て女性が占めているという女性中心の国家。試遊版にもそこで戦うミッションがある
直・コンコルディア国民は皆小柄だが、龍やモンスターを使役する力を持って軍事力として活用している。小柄な体格を活かした槍を使うスピーディな戦いも得意。他の三国と違い、ファンタジー色が強く出ている

直・設定として竜騎士が出てくる訳ではないが、そんな感じの敵は登場する

田・零式は特定キャラの視点ではなく、歴史の中でクラスゼロがどう行動したかを描くというのがテーマなので、誰が主人公というのではなくクラスゼロが主役で、そこを中心とした群像劇が描かれる。マキナやレムは中でも特別なキャラだが、主人公やヒロインという訳ではない

田・キャラクターの個性付けは簡単ではなかった。武器の使い方や体力、魔力という個性の他、性格や動きも含めてやらなければいけなかったので。イベントシーンでの言動の他、バトル中の仕草にも個性が表れている。動きも含めて個性を表現するのはT3Bで意識した事
直・女性キャラの足の上げ方やスカートのめくれ具合などは田畑氏がかなりこだわっていた。こういう部分にここまで熱い注文を出すディレクターは初めてだった

田・ワールドマップはミッションを受けていなくても自由に歩き回れる。モンスターとのエンカウントバトルも発生し、この辺りはFFらしさを踏襲している。RTS的なミニゲームもあり、ワールドマップでの遊びが充実している
直・デフォルメされたマップを歩き回ったり、飛空艇を動かすという要素は古き良きFFを思い起こさせる
田・唯一妥協したのがロード時間。クオリティを限界まで追求するため、読み込み対策より出力強化にメモリを割いた結果ロード時間は多少長めになっている。データインストールをすれば問題ないので、快適に遊ぶためにもインストールして遊んで欲しい

田・ワールドマップのRTS要素は本格的な物では無く、適当に敵と交戦していてもゲームになるような入門的な物。交戦中の数エリアでミニゲーム的に楽しめる。自軍が勝つと自国領になり、街を利用できたりする

田・TPS的なゲームなのは、主人公達朱雀の人間は魔法力に長け、武器としての魔法の形を突き詰めていった結果このシステムになった。世界観を活かしたら自然とこうなった

田・ 零式は戦争を題材とした作品なので、物語はハードな物に。当初はファイアで敵を倒すと燃えて息絶える描写まで入っていたが、目的は魔法を殺し合いの道具と する危険を表現するためで、過激な表現をするためではない。あくまで零式の見所、熱い人間ドラマや死闘を描こうとした結果

直・零式はFFの伝承を継承しつつ新しい文法を確立できた作品だと思う。長くシリーズに関わってきたが、これだけの手応えのある物は初めてなので是非多くの人に遊んで欲しい
田・FFというブランドを度外視しても凄いポテンシャルを秘めている。PSPの最高傑作になると信じているので期待して欲しい


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ファイナルファンタジー零式
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