―インタビュー
 アートディレクターを務める上国料勇氏へのインタビューより。

・コンセプトは「シュールレアリズム」。13-2はストーリーやシステムの方向性が初期から比較的見えていたので、ビジュアルの目標を考えた時にスッと出てきたのがこれ。それでいてダークな感じで行くと

・13の時はプリプロ時点ではダークな感じでやりたかったらしいが、知らなかったので明るい方向にシフトさせた。それを続編でやってみようという部分も。ダークばかり推すという訳ではない

・イメージボード(ライトニングとセラが並んでいるイメージ)の場所は物語でかなり重要になる。最初に手がけたイメージで描いたのも同じ場所

・一月公開のライトニングが居た場所と繋がりがあるが、物語の根幹に関わるのでまだ言えない。どう描くかは悩んでいたが外の風景を眺めていた時に閃いた

・緑のジェットコースター的な曲線部はある用途に使うギミックで凄く意味がある。テーマとも関連がある。ゲームをプレイすればどういう意味だったか分かるように作っている


・制作期間がタイトなのでプリプロの期間が殆ど無かった。設定に関する絵を描く時間もあまりなく、説明の為に写真などを使う事もあったが、逆に伝わりやすい側面もありディレクションのあり方を考え直す切っ掛けになった

・スタッフは殆ど前作と一緒

・エフェクトなどで新しい表現が。メニュー回りや成長システムの見せ方もガラッと変わり調整中

・作業はベースがあるのでスタンスは大分違う。ゲートを介して色々な場所に行くが、様々な仕掛けなどによる見せ方は落とし所が難しい

・コクーン文明が終焉を迎え、その後の復興を描くので明るい未来と言うよりは苦難に満ちた設定

・コクーンは前作のままには出せないが、パーツの再利用など有効活用はしている


・前作で登場しなかった「可視世界」「不可視世界」を一つの舞台として見せる事になる
・続編で掘り下げてみせるのは大きな挑戦

・グラン=パルスのある地域に、エデンのような進化した技術や文明をベースに発展した都市がある
・前作を超えるような規模で、リアリティやスケール感を大事にしている
・街中や地下道も見て回れる

・今回のマップは最初に決めた物だけでなく、ショートカットなどでスタッフがアイデアを盛り込んでいる
・担当者はトライ&エラーを繰り返しつつ、自由に楽しく作っている

・前作の反省点を活かすのがスタートだったので、システムもバトルも問題を解消した上にそれ以上の物を盛り込んでいる

・ビジュアル面では、前作では駆け抜けるだけのようだった街中での人が生活しているリアリティや生活感を掘り下げたかったので、今回は手触り感があるようにしたい


・キャラの新衣装ではデザインしたのはライトニングの物のみ。デザインが固まるまでは一ヶ月ぐらいかかり、デザインを総合的に見ている野村氏のリテイクが続いた

・鎧というのは当初からではなく、チャイナ服風の物もデザインした。最終的には野村氏に羽根のイメージをもらい、その方向で詰めた
・オーダーとしては、人が手で作った物ではなく、少し不思議な感じにして欲しいという物があった

・具体的には着脱や関節の曲げ伸ばしの為などにパーツが重なっているような部分が一体化している。リアリティよりも世界設定やストーリーに関連付いたデザイン

・太ももなどの露出は大分抑えた結果

・演出は技術もだが、大事なのは作り手の情熱であると、ゲームを作っている感覚でありすぎては駄目。スタッフは役者を使って演出を付けている、役者の気持ちになって欲しいと考えている。そういう心構えで作れば良い物になると思う

・ノエル以外の新しいメインキャラも登場するし、前作で活躍した人物も少し成長した姿や生き様が見られる
・命を持ったキャラを作り込む事に力を入れている
・感情がこもった演出や進化した表現を見せられると思うので期待して欲しい



―その他

・キャラクターの顔は野村氏が、体や衣装をFF歴代アートディレクターがデザインしている
・ライトニングと背中合わせに立っているキャラのデザインは直良氏

・ライトニングの盾とセラの服にある紋様は同じ物だが、何故同じなのかはゲーム内にて(上国料氏)

・ネオ・ボーダムに現れた異形の者たちはコクーンにもグラン=パルスにも属さない新カテゴリーの敵(鳥山氏)
・デザインはリードアートデザイナーの松田俊孝氏が担当
・巨大な敵も複数いる



―上国料氏Q&Aより

・街の数は増えて色々なロケーションがある

・ライトニングとセラの衣装は共に露出が増えているが、セラの衣装をデザインした直良氏と打ち合わせをした訳ではなくたまたま。鳥山ディレクターのオーダーはあった

・モーグリは何人かでデザインを出していたが迷走し、最終的に松田氏の案に
・今回はライトニングの剣、NPC、新規モンスター、背景、前作と違う形で登場する召喚獣も松田氏のデザインに

・ライトニングの剣は前作同様剣と銃に変形する

・ライトニングは盾を持っているのでモーションなどは調整している

・13のバラに変わって羽がライトニングを象徴するイメージに。神聖な白や銀のイメージが強まっている

・PS3と360の画質の差は全くない


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DISSIDIA FINAL FANTASY プレイアーツ改 クラウド
・7/29 DISSIDIA FINAL FANTASY プレイアーツ改 クラウド